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たなか脳神経内科 (松江市/松江駅)

田中 康貴 院長の独自取材記事

大型ドラッグストアの敷地内、駐車場や駐輪場を備え、バスなど公共交通機関でのアクセスも便利な「たなか脳神経内科」は、2021年10月に開業した。院内は、田中康貴院長の好きな青系統の色をさりげなく取り入れ、訪れた人の心を穏やかにする落ち着いた雰囲気だ。待合室は窓を大きく取り、外からも雰囲気をうかがえる造りに。脳神経内科というなじみの薄い診療科だからこそ、患者目線での「入りやすさ」も配慮している。「地域の皆さんの健康な生活をお手伝いしたい」と話す田中院長に、脳神経内科の診療領域や気をつけるべき症状など、じっくり話を聞いた。

臨床と研究を両立。脳神経内科医師としての土台を築く

まずは、脳神経内科が扱う症状や病気について教えてください。

脳神経内科は、一般の方にはあまりなじみのない診療科目でしょう。症状としては頭痛やめまい、しびれなどのほか、「手足を動かしにくい」「歩きにくい」といった運動症状などがあります。これらの症状には原因となる病気が隠れている可能性もあるので受診をお勧めします。脳神経の病気には脳梗塞を始め、早期発見が非常に重要な病気も多いので、不安な症状があれば早めにご相談いただきたいです。ほか、神経難病も多く、代表的なものとしてパーキンソン病があります。神経難病は専門知識がないと診断が難しいため、疑われる症状が見られたら脳神経内科の受診をお勧めします。物忘れなどの症状、眼瞼けいれんや顔面けいれんの診断・治療も脳神経内科の領域です。

先生はなぜ脳神経内科の道に進まれたのですか?

私の学生時代、すでに全国的に高齢化問題が深刻化してきており、認知症や脳梗塞などの患者さんが増加傾向にありました。「年だから仕方ない」となんでも年齢のせいにしてしまいがちですが、症状の一つ一つを見逃さず、大きな病気を早期発見・治療することで困っている人を助けたいという思いがあったんです。また、医学を学ぶ中で、脳梗塞などの病気は迅速な処置で回復が見込める点が興味深く、さらに理路整然とした神経のシステムを追求し、病気の治療に役立つ研究成果を見出したいと考えたこともあり、脳神経内科を選びました。

順天堂大学脳神経内科に入局されたきっかけは?

当時から順天堂大学は脳神経内科に非常に力を入れていました。まだ研修医制度もない時代で、入局したての1年目から脳神経内科に携われること、また国内医療機関の中でも特に患者さんの数が多いこと、医局員の数も多く熱心に指導してもらえる環境であることに魅力を感じました。入局すると全員研究に携わるのが当たり前という状況でしたので、臨床と両立しながら先端研究に取り組めたことも大きな財産となっています。今の私の診療のベースはすべてこの時に培われたといっても過言ではありません。

当時の出来事で印象に残っていることはありますか?

神経疾患というのは比較的高齢の方に多いのですが、若い方の病気もあるんです。神経難病の診断を受けて闘病していた、私と同世代の女性のことは忘れられません。お亡くなりになるまでの長い闘病生活の中、治らない病気とどう向き合っていくのか、周囲はそのような患者さんにどう接すればいいのか、ご家族とはどう関わっていけばいいのかなど、さまざまなことを考えさせられました。医師として大きく成長するきっかけを与えてくださった患者さんです。

患者の声に耳を傾け、重大な病気を見逃さないように

開業のタイミングはどのように考えられていましたか?

高校時代まで島根で過ごし、大学入学以来14年ほど東京で生活する中で、この地方の暮らしやすさを実感するようになりました。こちらで伸び伸び子育てしたいと考え、子どもが小学校に入学するタイミングで戻ってきたんです。こちらに戻ってからも5年ほどは大学病院、基幹病院に勤務しましたが、もともとクリニックを開いて長く地域の皆さんの健康維持に貢献したいという思いがあり、45歳という年齢も考え開業を決意しました。どんな医療をめざしているかといえば、目の前の患者さんが必要としていることについて、自分ができることはすべて提供したい。そのためには私自身が医師として成長し続ける必要があり、日々勉強、一生勉強だと思っています。

開業して1ヵ月ですが、どういった相談が多いですか?

頭痛でお悩みの方が多いですね。年齢層は高校生ぐらいからご高齢の方まで、割合としてはご高齢の方が多いものの、働き世代の方もいらっしゃいます。脳神経内科というと、脳に関連した病気を診るという漠然としたイメージしかないかもしれません。しかし頭痛、めまい、しびれといった日常的な症状の原因が脳の病気である場合もあります。ご自身は大したことがないと思っていた症状が重大な病気によるものであることもあります。当院は脳神経内科と併せて一般内科も診療していますので、風邪や些細な異変もまずはご相談ください。診断の結果、必要であればほかの診療科や基幹病院へご紹介しています。

診療で心がけていることは何ですか?

患者さんの話をしっかり聞くことです。脳神経内科の特性でもあるのですが、まったく関係がないと思っていた症状が脳の病気によるものだという場合もあります。例えばパーキンソン病の主な症状は、動きにくくなる、ふるえが出るといったものですが、その前段階でレム睡眠行動異常といった睡眠障害が見られます。また、においがわかりにくくなる、便秘になるといった症状が出ることも。広くお話を伺い、小さな症状も漏らさず把握するよう心がけています。

わずかな不調も我慢せず、医師に相談を

頭痛については市販薬に頼っている人も多いと思います。

頭痛はあくまでも症状ですので、その原因が脳腫瘍など急を要する病気の可能性もあります。軽い頭痛で、市販薬ですぐに治まるなら様子を見てもいいですが、長く続く痛み、経験したことのない痛みがあるときは受診したほうがいいでしょう。また、女性に多く見られるのが片頭痛です。症状が重く、仕事や家事に支障を来すという人も少なくありません。医療機関で処方される片頭痛治療薬は市販薬より高い効果が期待できます。また、定期的な予防薬の服用で頭痛の頻度を減らして痛みの程度も軽くしていくような、片頭痛の予防治療もあります。日常生活を快適に送るためにもぜひご相談いただきたいですね。

ほかにも早めに受診したほうがいい症状はありますか?

めまいやしびれは脳梗塞などの病気が隠れている可能性があるため、早めの受診をお勧めします。めまいには耳鼻科系のものもあれば脳からくるものもあります。一方しびれは脳の病気のほか整形外科や内科の病気も原因になり得ます。また心療内科と重なる部分もあり、適切な診療科にご紹介することも脳神経内科の役割だと考えています。またご高齢になると、物忘れや歩行機能の低下は仕方がないと諦めてしまう人が多くいらっしゃいますが、これらも脳梗塞や神経の難病が原因となっている可能性があります。例えばパーキンソン病であれば症状をコントロールするための薬もありますので、諦めずにご相談いただければと思います。

脳の病気の後遺症のサポートもされているそうですね。

一度脳の病気をすると、多くの場合後遺症が残ります。例えば、脳卒中の後遺症の一つに、手足の筋肉が緊張しすぎて動かしにくくなる「痙縮」という症状がありますが、当院では筋肉の弛緩を促すボツリヌス療法も行っています。お困りの症状の中には薬でコントロール可能な場合もあるので、一度ご相談いただきたいです。日常生活に困られるようであれば、さまざまな福祉制度の利用や、介護申請についても相談してください。さらに再発予防にも専門的観点から取り組んでいます。術後ケアに限らず地域の基幹病院と緊密に連携し、患者さんの負担をなるべく軽くできるよう努めています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

脳梗塞は起こさないことが一番ですから、生活習慣を整えることが大切。また不整脈は脳梗塞の大きな原因ですので動悸がする、脈が飛ぶといった自覚症状があれば早めに受診してください。さらに認知症は生活習慣病の管理が甘いと進行が早くなる傾向があります。健康なうちから定期的に健康診断を受ける、自宅で血圧を測るといった習慣をつけていただきたいですね。当院は脳神経内科を中心とした幅広い診療に対応していますので、頭痛、めまい、しびれのほか、ちょっとした不調があれば放置せずに気軽にご来院ください。訪問診療も行っていますので、神経の難病があり遠方の病院に通われている方のご相談もお受けしています。

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