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せいわ整形外科内科医院 (福岡市博多区/吉塚駅)

大里 徳浩 院長の独自取材記事

再開発が進み、新しいマンションなども見かける吉塚駅周辺。その吉塚駅から徒歩12分ほどの場所にあるのが「せいわ整形外科内科医院」だ。開業は1995年と歴史あるクリニックで、スタッフの笑顔が非常に魅力的だ。院長の大里徳浩先生は学生時代は野球少年で、自分の医師としての立ち位置を「先発もしくは中継ぎ」と評する。「整形外科というとケガや運動動作ばかりをイメージしてしまいがちですが、中にはその痛みが実は心臓からきたもので命に関わる疾患だった、ということもままあります。そういう時に役立つのが、救急科で得た知見で、それをもとに然るべき先生に“中継ぎ”することも大切なんです」と話す。そんな大里院長に普段の診察で心がけていることや取り入れている漢方薬、院内にあるデイケアの役割についてなど幅広い話を聞いた。

患者の言葉に丁寧に耳を傾け命に関わる疾患も見つける

開業して30年近くたつそうですね。

1995年に開業しました。今の場所に来たのは開業して8年後ですが、以前の場所も歩いて5分ほどのところにあったので、長くこの吉塚駅周辺の様子を見てきました。クリニックの周りもかなり様変わりしましたね。以前に比べかなりマンションなども増え、転勤族の方も入れ代わり立ち代わりでいらっしゃる印象です。なので患者さんの層も、学生さんから働き世代の方、以前から通ってくださる高齢の方までと幅広いです。博多駅や福岡空港まですぐということもあるのか、お仕事帰りの方も多いですね。仕事中に重いものを持っていて腰を痛めた、慢性的な肩凝りや頭痛がある、などのご相談が多いです。

先生が診察の際に大切にしていることは何でしょうか?

丁寧に診ることです。整形外科というのはつま先から頭のてっぺんまで、脳以外はすべて診る診療科。診察室に入ってくる患者さんの歩き方や表情などで症状などの予測は立てられます。それに、例えば肩凝りがひどいとしましょう。そうなると考えることは多岐にわたります。いつから症状があるのか、どの程度の痛みなのか、いつもと違う症状が出ているのか。肩凝りの痛みはつい整形外科だけの領域だと考えてしまいがちですが、その裏には心臓などの重篤な疾患が隠れていることも多いのです。その重篤さや緊急性の有無をしっかりと見極めることが、整形外科の非常に大きな役割なのだと感じています。

実際に命に関わる疾患が見つかることもあるのですか?

勤務医時代、だるさ、息苦しさを訴える患者さんを担当したのですが、その患者さんを見て特に気にかかったのが、まぶたが垂れ下がってくる“眼瞼下垂”の症状でした。この症状が出やすい疾患には、難病にも指定されている重症筋無力症があります。そこですぐに神経内科に紹介したところやはり重症筋無力症であり、もう数日遅れていたら命が危うかっただろうと。また、肩凝りと腰痛がある方がふと食事中に箸を取り落としたそうで、奥さんが慌てて連れて来られたこともありました。そういうことはこれまではないとおっしゃるので私も何か引っかかるものを感じ、急いで心電図を取るとやはり心筋梗塞の所見が得られ、こちらも然るべき医療機関に紹介しました。

救急で培った「重篤な疾患を拾い上げる視点」が財産に

痛みを感じる場所とは別の場所の疾患が見つかることもあるのですね。

ほかにも肩凝り、首の凝り、頭痛がある方の場合は、椎骨動脈解離を疑うこともあります。患者さんは慢性的な筋緊張性頭痛だと思われているようですが、救急科にいたこともあり、「もしかしたら命に関わる疾患かもしれない」という考えも浮かんでくるのです。その“もしかしたら”をしっかりと拾い上げ、次の医療機関につなぐのも私たちの大きな役割なのだと思います。肩凝りの症状で検査して椎骨動脈解離ではないことがわかると整形外科診療に集中できます。こうやって危険な疾患を除外していくことも、普段の診察においては非常に重要なんです。緊急性が高いものを見落とさない。そのためには丁寧に問診をしていく必要があるのです。

先生のその観察眼はどこで養われたのでしょうか?

開業前にいくつか救急科のある病院に務めていました。まだ若く、体力もあったので、内科や消化器外科などのほかの科の先生たちの当直に立ち会わせてもらっていたんです。横から口を出すことはなく、しっかりと聴講するような感じですね。そこで学んだことは開業してからも大きな財産になりました。私が命に関わる疾患を的確に次の先生につなぎたいという意識が持てているのは、救急科での経験のおかげにほかなりません。もう一つは学生時代にやっていた野球のおかげもあるでしょう。ピッチャーを務め、バッターとしてもそれなりの成績を出していました。それは自然と身についていた人間観察力のおかげなのだと思います。

野球はバッターとピッチャーの1対1の勝負、などという言い方もしますね。

そうなんです。相手の様子や顔色を読み、どう行動したら自分たちのチームに有利になるかを考え、行動に移す。これを試合という極限状態でやるのですから、さまざまな感覚が養われたのだと思います。それが長じて一時期は心理学も勉強したいと考えましたが、医学の中には心理学も含まれており、医学の道でも自分の観察眼を生かせると感じ、この道を選びました。それが先ほど言ったような「患者さんが診察室に入ってくる時から診察は始まっている」のところにつながっているのだと思いますし、重篤性の高い疾患が考えられる際に次の先生につなぐのは、野球でいう先発、中継ぎの役割にあたるのだと思いますよ。

会話のキャッチボールで適切な治療へと導いていく

漢方薬も処方されていますね。生薬を展示しているクリニックはなかなか見かけないので驚きました。

漢方薬というと袋に入った粉状のものを想像すると思いますが、もとは植物などの「生薬」と呼ばれるものなんです。それをエキスにしたのが粉のお薬で、当院ではお茶のように煮出す煎じ薬も取り扱っています。院内に展示しておくと、「これが漢方薬のもとなんですか?」と興味を持たれる方も多いのでうれしいですね。希望される場合は、患者さんの症状や訴えに合わせて生薬を配合します。肩凝り、頭痛などのほか、冷え性、気圧変化によって起こる不調などのいわゆる不定愁訴や、貧血、整形外科領域で感じる痛みなどにも漢方を処方しています。職業やライフスタイルに応じて提案しますので、興味がある方はぜひお尋ねくださいね。

クリニックの3階ではデイケアも行っておられますね。

2000年に始めたので、こちらももう二十数年になりますね。当院が対応できるのは、日常的な動作は自力でできるものの負担の大きな家事などに多少の支援が必要な「要支援」と、食事や排泄などの身の回りのことはほとんど問題ないけれど、要支援に比べるとやや運動能力が落ちている「要介護」の方です。歩行訓練やレクリエーション、食事、入浴などを行うほか、医師である私が定期的に診察をし、健康管理や日常生活動作の評価をしていきます。そうすることで、寝たきりなどにまで進んでしまうのを防いでいくのです。「今できていることをキープできるようにサポートしていく」のが当院の役目だと考えています。理学療法士も在籍していますので、親御さんのご様子などに不安がある方はぜひご相談ください。

どのような方にこちらのクリニックを活用してもらいたいとお考えでしょうか?

不調がある方すべてです。前述したように、肩凝りなどの中には重篤な疾患が隠れていることもありますし、同じ症状でも患者さんによってそこに至るまでのプロセスは異なるでしょう。そういった患者さんが気づいていないことを見つけて道筋をつけることがとても大切。だから問診が重要なんです。救急科にいた頃の知見は、今もなお私を支えてくれる財産です。これからも経験と知識を生かし、しっかりと患者さんと会話のキャッチボールをして治療の糸口を見つけ、お悩み解決に尽力していきたいと思います。

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