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記事公開日:2024/02/05

最終更新日:2024/06/10

歯科衛生士の雇用形態|正社員とパート・アルバイトの違いをご紹介

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歯科衛生士の働き方には、「正社員」「パートやアルバイト」、派遣会社が雇用主になる「派遣」などの選択肢があります。フルタイムで安定した働き方をしながらキャリアアップをめざす人、育児や介護などプライベートとうまくバランスを取りながら働きたいと考える人など、仕事に求めることはさまざま。自分が望む働き方に合わせて雇用形態を選ぶことが大切です。
この記事では、歯科医院や病院に直接雇用される「正社員」と「パート・アルバイト」について、働き方の違いやメリット・デメリットを詳しく解説します。特徴をしっかり理解して、今の自分にぴったりの働き方を考えてみましょう。

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1 歯科衛生士の正社員・パート・アルバイトの違い

正社員の歯科衛生士は「常勤歯科衛生士」、パート・アルバイトの歯科衛生士はまとめて「非常勤歯科衛生士」とも呼ばれます。なお、パートとアルバイトには法律上の違いはなく、職場の判断で使い分けられています。また、医療機関では正社員のことを「正職員」と呼ぶ場合もあります。

正社員(常勤)とパート・アルバイト(非常勤)の主な違いをまとめると下表のようになります。

正社員とパート・アルバイトの主な違い

正社員(常勤)とパート・アルバイト(非常勤)の違い

ここからは、仕事内容、勤務時間、雇用期間、給与体系、保険、福利厚生の違いについて、一つずつ解説します。

●仕事内容

診療の補助といった基本の仕事内容については、正社員の歯科衛生士とパート・アルバイトの歯科衛生士で大きな違いはありません。多くの歯科医院では、正社員やパート・アルバイトの隔てなく歯科衛生士としての仕事を任せています。もちろん、どちらの立場でも責任感を持って仕事に取り組むことが求められます。
しかし、職場によっては歯科衛生士長や主任などの役職は正社員の歯科衛生士に与えているため、シフトを組んだりチームをまとめたりするといった役職者ならではの仕事は正社員が担うことが一般的。現場の中心的な役割を求められやすい点で、正社員はパート・アルバイトよりも責任の大きさを感じることが多いようです。

●勤務時間

正社員の歯科衛生士は最大で週40時間のいわゆるフルタイム、パート・アルバイトの歯科衛生士は週40時間以内と決められています。また、正社員とパート・アルバイトを比較すると、正社員のほうが残業が発生しやすいといえます。そのため、長時間働きたい人は正社員、短時間勤務を希望する場合やなるべく定時に仕事を終えたいと考える人はパート・アルバイトの働き方が視野に入れやすいでしょう。

●雇用期間

正社員の歯科衛生士は定年まで働ける無期雇用が一般的であるのに対して、パート・アルバイトの歯科衛生士は期間の定めがある有期雇用での募集がほとんど。この場合でも、医療機関が定める雇用期間で「契約更新」することでパート・アルバイトも長期間働くことができます。しかし、業績悪化などの状況によっては医療機関の都合で契約更新がされない場合も考えられます。
なお、有期雇用の場合、通算5年を超える契約を結んだ際に、無期雇用への切り替えを申し込むことができますが、雇用形態は勤務先によって異なります。

●給与体系

正社員の歯科衛生士の場合は、月給制で定額が支払われるのに対し、パート・アルバイトの歯科衛生士の場合は時給制や日給制のため、働いた日数や時間で給料が大きく変動します。
勤務先により違いはありますが、ボーナスや昇給、手当、退職金などは正社員のみで、パート・アルバイトには支払われないという職場が多いです。パート・アルバイトの歯科衛生士を希望する場合は、契約前に必ず確認しておきましょう。

●社会保険

社会保険とは、健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険、介護保険の5つを指します。加入するためには、それぞれ労働日数や労働時間が決められているため、パート・アルバイトの歯科衛生士はその要件を満たしていないと加入できない場合があります。ただし労災保険は、労働者であれば正社員やパート・アルバイトにかかわらず加入することが可能です。

●福利厚生

福利厚生は、社会保険などのように勤務先である歯科医院や病院が必ず導入しなければならない「法定福利厚生」と、勤務先の判断で導入を決める「法定外福利厚生」の2種類あります。
法定福利厚生には、先に挙げた5つの保険以外に子ども・子育て拠出金などがあります。一方、法定外福利厚生には、住宅手当や通勤交通費、社宅や寮、保養施設、社員旅行などがあり、勤務先によっては正社員の歯科衛生士だけが利用できると定めている場合があります。しかし最近では正社員やパート・アルバイトに関係なく福利厚生を同じように受けられるとする職場も増えてきました。福利厚生が気になる人は、入職前に確かめておくと良いでしょう。

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正社員の歯科衛生士とパート・アルバイトの歯科衛生士(パート・アルバイト)の働き方の違いについて、おおよそのイメージが持てたでしょうか。
次の項から、それぞれの働き方のメリットとデメリットについて詳しく解説します。自分にはどちらの働き方が合っているのかをイメージしてみてください。

2 正社員の歯科衛生士として働くメリット・デメリット

歯科衛生士が正社員で働くメリットとデメリットを見ていきましょう。

●正社員の歯科衛生士のメリット

・給料が月給制なので、休日が多い月でも月収が変わらない

月給制の場合、祝日や年末年始など休日が多い月でも、基本的に月収が変わらないため、安定収入が見込めます。

・ボーナスの支給対象になれる

ボーナス制度のある職場の場合、一般的に正社員の歯科衛生士はボーナスの支給対象に含まれます。

・退職金の支給対象になれる

退職金制度のある職場の場合、一般的に正社員の歯科衛生士は退職金の支給対象に含まれます。退職金は勤続年数に応じて支払われるため、まとまった収入を得ることが見込めて退職後の生活設計を立てやすいです。

・定年まで働ける

正社員の歯科衛生士の場合、無期雇用となるので定年まで働き続けられるという安心と安定が見込めます。

・福利厚生が使える

住宅手当があったり社宅・寮が使えたり、また保養施設を利用できたりするなど、福利厚生の内容は勤め先によってさまざまですが、いずれにしてもメリットが大きいもの。福利厚生が使えることで、日々の充実や暮らしに影響があるでしょう。

・資格手当や役職手当がつく

昇給や昇格のある職場では、資格手当や役職手当がつき、段階的な年収アップが期待できます。また役職につくことで仕事へのやりがいにつながると考えられます。

・結婚・出産をしても仕事を続けやすい

育児給付金は休業開始時賃金日額をもとに計算されるため、正社員の歯科衛生士はパート・アルバイトの歯科衛生士に比べて多く支払われます。ですから結婚や出産を経ても継続して働きやすいといえるでしょう。

●正社員の歯科衛生士のデメリット

・残業が発生する場合がある

残業が発生する場合は正社員の歯科衛生士が選ばれることが多いため、パート・アルバイトの歯科衛生士に比べて肉体的に負担が増えるでしょう。小さな子どもがいる、親の介護をしているなど家庭の状況によっては、家族の理解や協力を得なければならない場面が増えるかもしれません。

・責任が大きい仕事を任されることが多い

歯科衛生士としての仕事自体に正社員とパート・アルバイトの違いはありませんが、正社員の歯科衛生士はチームのまとめ役といった責任が大きい仕事を任されることが多いため、時には精神的な重圧を感じることもあります。ただし、昇格や昇給に結びつく可能性もあり、また人によっては、職場から期待されることがモチベーションのアップややりがいにつながることもあるので、これは一概にデメリットとはいいきれないかもしれません。

・研修や会議などでの出勤もある

正社員の歯科衛生士は、研修会や会議への参加といった診療以外での業務があります。研修は休診日にあたることもあり、場合によっては宿泊を伴うようなこともあります。

3 パート・アルバイトの歯科衛生士として働くメリット・デメリット

次にパート・アルバイトでの歯科衛生士のメリットとデメリットを紹介します。

●パート・アルバイトの歯科衛生士のメリット

・プライベートな時間を確保しやすい

働く日数や時間を調整しやすく、正社員の歯科衛生士に比べると残業が発生しにくいため、パート・アルバイトの歯科衛生士は仕事とプライベートの両立がしやすいといえます。「子どもの学校行事で休みたい」「退勤後は習い事に時間をあてたい」など子育てや介護を担っている人、プライベートな時間を確保したい人でも仕事が続けやすいでしょう。

・人間関係のストレスが少ない

パート・アルバイトの歯科衛生士の場合、職場のリーダーのような責任ある立場に就くことが少ないため、その分精神的な負担は小さいでしょう。また勤務日数や時間が少ないので、職場と適度な距離を保ちやすく人間関係のトラブルに接する機会も減るでしょう。

●パート・アルバイトの歯科衛生士のデメリット

・年収が低い

パート・アルバイトの歯科衛生士の場合、給料は時給で計算されるため、休診日が多い月(お盆や年末年始など)は、給料が減ってしまいます。また、ボーナスや退職金も支給されない職場が多いようです。昇進や昇給もあまり望めないため、正社員の歯科衛生士と比べると年収は少なくなりがちです。

・社会保険に加入できない場合がある

社会保険に加入するには労働時間や労働日数などで一定の要件を満たす必要があるため、パート・アルバイトの歯科衛生士は労働条件次第では加入できない場合もあります。職場の社会保険に加入できない場合は、個人で国民年金や国民健康保険に加入しなくてはいけないため、その分の出費が増えてしまいます。また職場が導入している寮や保養施設といった法定外の福利厚生でも、正社員の歯科衛生士に比べて利用できる範囲に制限のある場合が多いです。

・キャリアやスキルを上げにくい

パート・アルバイトの歯科衛生士の場合、一般的に役職をめざすのは難しいでしょう。正社員の歯科衛生士であれば勤務先が研修会や勉強会に参加しやすいように費用面などの補助を受けられることもありますが、パート・アルバイトの場合はそういう機会が少ない職場が多く、キャリアアップやスキルアップをめざしたい人には厳しい面があるかもしれません。

◇    ◇    ◇    ◇

ここまで歯科衛生士の正社員とパート・アルバイトの違い、それぞれのメリット・デメリットについて紹介しました。正社員のメリットはパート・アルバイトにとってのデメリット、パート・アルバイトのメリットが正社員にとってのデメリットになっているといった、裏表の関係になっています。
そのため、正社員とパート・アルバイトのどちらが良いということではなく、働くにあたって何を重視するのか、ワークライフバランスをどう考えるのか、家族や周囲の理解や協力はどの程度得られるのかなど、考え方と状況次第でどちらが合うかは異なります。
また最適な働き方は、ライフステージによっても変わります。独身のときは正社員でフルタイム、子育て中はパート・アルバイトで短時間の勤務、子どもの手が離れたらもう一度正社員として復帰するなど、その時々にマッチした働き方を考えてみると良いでしょう。

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