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記事公開日:2024/05/06

最終更新日:2024/06/10

健診センターで働く看護師の仕事内容・やりがい・志望動機の例をご紹介

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これまで病院やクリニックの外来、病棟の看護師として働いてきた人の中には、転職先として、健診センターという選択肢を検討している人がいるかもしれません。健診センターは「残業や夜勤がない」、「カレンダーどおりに休暇が取りやすい」といったイメージからか、ワークライフバランスを重視したい求職者からの注目度が高い職場です。

しかし実際のところ、健診センターはどのような職場なのでしょうか。
この記事では、健診センターの看護師の実務の内容やメリット、魅力、生かせるスキル、役立つ経験だけでなく、大変な面や求められる能力なども含めてまとめました。健診センターの看護師の働き方を知り、自分に向いているかどうかを検証するヒントにしてみてください。

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1 健診センターとはどのような施設?

そもそも健診センターとはどのような施設なのでしょうか。

・その名のとおり健康診査・健康診断を行う

健診とは、「健康診査」あるいは「健康診断」の略称です。健診センターでは、全身の健康状態を確認するために、問診、血液検査のための採血、状態確認として、身長・体重・血圧の測定や、視力・聴力検査などを実施します。
健診の主な目的は、自覚症状のない病気など隠れた病気の兆候を早期に発見する、生活習慣病の予防をすることです。対して同じ読み方の「検診」は、がんや婦人科系疾患など特定の病気の有無・リスクを確認するものであり、検診センターは病気をできるだけ早く発見して、早期治療につなげることを目的としています。

・施設ごとにさまざまな検診オプションに対応

施設によってはがん検診など「検診」の内容を健診のオプションとして実施しています。どのような「検診」をオプションで実施しているかは施設により異なります。

・施設のスタイルは多種多様

健診センターとひと口にいっても、病院に併設されたスタイルの施設、健診・検診に特化した単独の施設、企業内にある施設、自治体が運営する施設など多様です。健診センターは、健康診断や人間ドックなど検査に特化した施設のため、病気の治療などには対応していませんが、病院に併設された健診センターの場合、病院と連携して治療も進められる体制を備えていることが一般的です。

また施設によっては、依頼のあった企業や学校、地方自治体の保健センターなどへ健診車で出向く出張健診を行っている場合や、一度に多くの人を受け入れるための特設会場などへ訪問して行う巡回健診・検診を行う施設もあります。

主に健診センターでは、以下のような検査を行います。

〈健診センターが実施する定期健診の主な検査内容〉

問診・診察・身体計測・視力・聴力・血圧・心電図・胸部エックス線・尿・血液

〈健診センターが実施する人間ドックの主な検査内容〉

問診・診察・身体計測・視力・眼底・眼圧・聴力・血圧・心電図・胸部エックス線・肺機能・上部消化管エックス線(バリウム)または内視鏡(胃カメラ)・腹部超音波・便潜血・尿・血液

2 健診センターの看護師の仕事内容

健診センターで働く看護師の主な業務内容は、事前の問診をはじめ、身長、体重、血圧や肺活量などの測定、検査の補助、採血などあらゆる検査内容に及びます。検診を担当する場合には、各がん検診、内視鏡検査などの診察介助も行います。また、健診や検診結果の確認、精密検査の予約など事務的な作業を担当するケースもあります。

中でも、健診センターで働く看護師にとって重視される業務は採血です。一日100人以上を受け入れる施設もあるなど、多くの受診者を対象にするため、迅速かつ正確な採血のスキルが求められます。

そのほかに、巡回健診・検診を担当する場合には、訪問先や巡回車などでの検査・測定となるため、検査補助や採血だけでなく、機材のセッティングや検査の準備も看護師の仕事です。

●健診センターで看護師が担う仕事の例

  • 健診前の問診
  • 身体計測(身長、体重)、血圧測定
  • 視力・聴力検査
  • 採血
  • 心電図検査
  • 眼底・眼圧検査
  • 肺機能検査
  • 診察介助(内科、婦人科)

●検診を担当する看護師の仕事の例

  • エックス線検査、エコー検査、心電図検査、内視鏡検査など精密検査時の前処置や介助、医師の診察補助 ・採血、血圧測定など検査の準備
  • 予約対応や電話対応、検査結果の確認、データ入力など(受付担当や事務担当が所属している施設でも、専門的な内容などの場合には看護師が対応することがあります)

3 健診センターで働く看護師の一日の流れ

ここでは健診センターで働く看護師の一日のタイムスケジュール例を紹介します。一般的には朝から夕方までの勤務で、定刻どおりに上がれることが多く、急な残業が少ないというのが特徴です。 なお、巡回健診などを担当する場合は、一日の流れが大きく異なります。

健診センターで働く看護師の一日の流れ

【7:30】始業

予定している受診者の人数や健診・検診内容の情報確認。検査や測定機器の確認、準備などを行います。

【8:00】健診・検診業務

問診や採血、身体測定、視力・聴力測定、尿検査など担当する業務を進行。規模の大きな施設では役割分担をし、担当業務を繰り返し行うことになります。

【12:00】昼食

【13:00】健診・検診業務

健診は午前中に終え、午後には検診や精密検査を受けつけているパターンなど、施設によって異なります。精密検査では、検査の介助、医師の補助を担当します。

【15:00】書類作成などの事務作業

その日の受診者の書類整理やデータ入力、書類作成など事務作業を進めます。

【17:30】終業・退勤

4 健診センターの看護師のやりがい・魅力

仕事内容や働く条件など、健診センターの看護師のやりがい・魅力を見ていきましょう。

・夜勤や残業がない

基本的には日勤のみで、週末の休暇や大型連休など、カレンダーに合わせて休みが取りやすいでしょう。そのため、例えば出産・育児などを経て復職する人にとっては家族と過ごす時間が確保しやすく、プライベートな時間を充実させたいと考えている人の需要にもマッチしています。ただし巡回健診がある場合は、時間や勤務する曜日が不規則になる可能性があります。

・生死に関わる状況に直面しない

健診センターは健診や検診の専門施設。重篤患者など闘病中の患者と向き合うことは想定されないため、一般的に人の生死に直面するようなケースはありません。

・採血のスキルが生かせる

健診センターでの看護師の仕事の内、「採血」は非常に重要です。一人で1日数十人の採血をすることも少なくありませんし、健診では患者一人ひとりの検査の時間が決められています。そのため、難しい血管の患者だからといって、何度もやり直したり、誰かに代わってもらったりすることが難しい環境です。その分採血のスキルに自信がある人は、技術を発揮できる格好の職場といえるでしょう。

上記のように魅力ある健診センターでの看護師の仕事。次に、健診センターで働く看護師はどんなことをモチベーションにしているのか、やりがいを見ていきましょう。

・患者のスムーズな受診に貢献できる

受診者が不安を感じることなく、安心してスムーズに健診・検診を受けられていること自体がモチベーションになっているということが多いようです。特に血液検査のための採血は、看護師の腕の見せ所。手技だけでなく、採血で不安になっている人への声かけも肝要です。「貧血気味のようでしたら、横になって受けますか?」「採血の後、休んでいかれますか?」など、患者の心に寄り添った対応が検査後の体調悪化を予防し、結果的にスムーズな検査につながることも少なくありません。

・仲間とのチームワークが築ける

健診は、看護師だけでなく、医師や事務員などチームスタッフとのコミュニケーションを図りながら、協力体制のもとで進めていきます。滞りなく予定どおりに進められたときなど、仲間からの感謝の声がやりがいにつながるという意見もあります。

・社会的な意義を感じられる

患者の回復など、目に見える成果を得難い業務内容ではありますが、病気の早期発見や健康な生活の保持に対する責務を担っている、社会的に重要な役割を担っているのだという自負心を持って働くことができる職場といえるでしょう。

一方で、病棟の看護師などに比べると、疾患に応じた看護ケアや知識を求められる場面が少ないため、専門的な看護知識や総合的なスキルを身につけたいと考えている人にとっては、物足りなさを感じることも。次項ではどんな人に向いているのかを見ていきましょう。

5 健診センターの看護師に向いているタイプ

健診センターで看護師として働くためには看護師の資格が必要です。その他、特定の資格は必要ありませんが、どのようなスキルがあるとより活躍できるのでしょうか。健診センターで生かせるスキルや、向いている人のタイプを解説します。

・採血に自信がある人

健診センターでは、1日に大勢の受診者を対象に採血を行うことが多いため、採血が得意な看護師にとっては能力を存分に生かして働ける環境です。採血の経験やスキルを発揮して即戦力として活躍したい人、採血の能力を向上させたい人にとっては有力な選択肢になるでしょう。

・効率良く動きたい人

施設によっては、1日に膨大な数の受診者が訪れます。採血のみならず、スピーディーに効率良く、かつ正確に業務を進めること、何事もてきぱきと進めることが快感という人は、やりがいを見いだせる職場かもしれません。

・自分の仕事を自分でやり抜く責任感の強い人

一般的な病棟勤務とは異なり、例えば採血がうまくできないときなどに、誰かに代わってもらうということができない場面が多々あります。自分の力でやり抜くこと、他人に任せず自分の力で乗り越えることに対して達成感を感じられる人や、自分自身でやり抜くためのスキルアップをめざしたい人は、前向きに臨めるでしょう。

・ルーティンワークが得意な人

健診や検診は、担当領域により同じ業務内容を長時間にわたって繰り返し行うことも少なくないため、ルーティンワークに抵抗がない人、緊張感を持続できるという人も適しているかもしれません。ルーティン化により、看護師本来の患者へ対するケアの精神がなおざりにならないよう、意識を高く持てることが重要です。

・患者へわかりやすい説明ができる人

さまざまな検査を行う健診・検診では、受診者が不安を抱くことなく、心地良く検査に臨めるよう、丁寧かつわかりやすい説明をスムーズに行うことが求められます。日頃から高い意識を持ち、コミュニケーション能力や説明スキルに磨きをかけられる人も向いているといえるでしょう。

・朝早めの勤務に抵抗感のない人

一般的な健診センターの場合、朝8時や8時30分など早い時間から健診の予約を受けつけていることが多いため、早い時間帯の勤務開始を望む人は向いているかもしれません。

6 健診センターの看護師に応募する際の志望動機の書き方

健診センターの看護師に応募する際の、履歴書の志望動機の例文を紹介します。志望動機では、応募先の理念や取り組みなどを応募の決め手として盛り込むと採用担当者の好印象につながりやすいです。例文を参考に、自身の経験や理想の看護師像をもとに、自分だけの志望動機を考えてみましょう。

〈志望動機 例文〉

予防医学に貢献できる看護師をめざしたいと考え、応募しました。
在籍するクリニックには生活習慣病などの慢性疾患で定期的に受診する人も多く、生活指導などにも携わってきました。一方で飛び込み受診した結果、思わぬ重篤な病気が見つかることも珍しくありませんでした。病気になってから頼れるクリニックがあることも大事ですが、より重視するべきは病気を予防する、あるいはいち早く見つけることだと思います。
貴センターでは施設内での健診に加えて、出張健診や巡回健診を積極的に実施するなど、健診を通じた疾病予防の実現をめざす取り組みに力を注がれているとお見受けし、共感を覚えました。私も、健康を守る医療に力を尽くしていきたいと考えております。

〈ここがポイント〉

自身が病気の予防を重視するようになった経緯を丁寧に説明することで、検査・予防をメインとする健診センターへの応募理由に説得力をもたらしています。応募先の取り組みに対する理解の深さも好印象につながりやすいです。

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7 健診センターの看護師の求人を探すには

健診センターが担う病気の早期発見や健康な体の維持は、健康寿命の延伸をめざす上でも重要な鍵を握っており、高齢化の進行により、増大する医療費削減に寄与するという期待感もあります。健康志向の高まりにより、1年に1度など定期的に健診を受ける人も多く、社員のヘルスケア・健康増進に取り組む一環として健診を積極的に実施する企業も増えています。こうした動きからも、予防医療の核となる健診センターへの注目度は、今後も高まっていくことでしょう。
そんな健診センターでの仕事は、求人サイトや転職エージェント、ハローワークなどで求人が出ていることが一般的です。

当サイト「ドクターズ・ファイル ジョブズ」では、病院の歯科衛生士の求人を多数掲載しています。
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今回は、健診センターにおける看護師の仕事内容や一日の流れ、やりがい・魅力、志望動機の例などをご紹介しました。受診者が安心かつ快適に健診・検診を受けられるよう力を尽くす健診センターの看護師。「もう少し早く発見していれば」、「もっと健康管理に気をつけていれば」と後悔する人を一人でも減らすために、健診センターの看護師が果たす役割は非常に重要です。予防医療の基盤として、社会の役に立っているという実感を得られるという魅力もあります。

また社会的に求められる職場としての魅力だけではなく、プライベートを充実させながら、ワークライフバランスを重視した働き方ができるという点で見ても、新たな職場の選択肢となるはずです。状況や価値観によって職場に求める条件やメリット、デメリットと感じる点は人それぞれ。転職を考える際の参考としてください。

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こちらの記事の執筆者
花野 静恵

ライター

大学卒業後、編集制作会社でレジャー情報に関する雑誌編集、ウェブサイトの立ち上げに携わる。紙媒体の企画から執筆まで一貫して携われるステージを求めて北陸・金沢の出版社へ。30歳を機にUターンし、名古屋の編集プロダクションへ。2011年からフリーランスのライター、エディター、ディレクターとして医療や介護、レジャー、教育、スポーツなど多分野の情報発信を手がける。

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