面接や、履歴書などの書類を作るとき、日本語を間違って使ってしまうと、恥ずかしいだけでなく相手に不信感を与えてしまう可能性があります。
入職した後をイメージし、「患者さんにも間違った言葉を使ってしまいそう」と思われてしまうことは十分にあり得るためです。
この記事では、間違いやすい日本語をピックアップしました。ちょっとした言い間違い・使い間違いで印象を悪くしないために、ぜひ正しい使い方を覚えておきましょう。
1 「耳障りの良い」という表現は誤用!
履歴書の自己PR欄での誤用例をご紹介します。
~自己PR欄~
「改善に向けたアイデアを出せるところが、私の強みだと認識しています。例えば、以前勤めていたレディースクリニックでは、患者さんの緊張をほぐすため、待合室に耳障りの良い音楽を流すことを院長に提案しました」
いかがでしょうか?上記のPRに、違和感のある人も多いかもしれません。
「耳障り」は、本来「聞いていて不愉快であるさま、聞いていて気に障ること」という意味。
つまり「耳障りの良い音楽」=「聞き心地の良い音楽」という意味で使うのは誤用です。
2 「ざわり」の表記を変えた「耳ざわり」「耳触り」なら正しいか?
以前は完全に誤用とされていた「耳障りの良い」という言葉ですが、現在は漢字の違う「耳触り」を「聞いた感じ」という意味で掲載している辞書もあります。「耳障り」ではなく「耳触り」や「耳ざわり」といった表記であれば、「障り(差し支える)」という意味ではないという考えもあるようです。
一方で、「みみざわりの良い」という言葉を聞いたときに、多くの人がもともとの意味である「耳障り」を想起し、違和感を覚えるという調査結果も。2002年度(平成14年度)に行われた文化庁の「国語に関する世論調査」では86.5%の人が「みみざわり」と聞いて、「聞いていて気に障ること」の意味として捉えると答えています。
※参考:文化庁広報誌 ぶんかる「『耳ざわり』は『障り』か『触り』か(言葉のQ&A)」
15年以上前のデータですので、現在はもう少し違和感を覚えない人が増えているかもしれませんが、面接や書類選考において「耳ざわりの良い」という表現は、使わないほうが賢明だといえそうです。
3 言い換えるなら何が正解?
「聞き心地の良い音楽」であれば、まったく問題ないかと思います。
自分の強みをPRする上で、具体的な事例を用いて説明することはとても重要です。なお上記の例であれば、「聞き心地の良い音楽を流すこと」を提案した結果、一緒に働くドクターや看護師、受付スタッフ、そして患者の反応がどうだったかというエピソードがあるとより一層良かったかと思います。
4 面接対策や書類の相談にはエージェントの活用を
面接や書類での日本語間違いをしないためには、第三者目線での面接対策や書類のチェックが有用です。転職エージェント「ドクターズ・ファイル エージェント」ではキャリア・アドバイザーの面接指導を受けることができます。
ぜひご活用ください。(ドクターズ・ファイル編集部)
<目次>